生きる実感ー安定した愛着を習得する

愛着障害

立春が過ぎ、少しだけ日差しの暖かさを感じていて、梅の花のつぼみもふっくらしてきたのを先日発見しました。

春が待ち遠しいです。

さてさて。

先日1月末にDARe(Dynamic Attachment Re-patterning Experience)という親子間の愛着に傷つきを抱え、人間関係にも困難さを感じている方への心理療法トレーニングのアシスタントを務めてまいりました。

アシスタントとはいえ、トレーニング生からも講師のPatricia先生からも本当に多くの学びを得られ、私も癒しをいただきました。

今日はそれらの「癒し」の話を書きますね。

主たる養育者との愛着に傷つきを抱えていると、何か人間関係での出来事をきっかけにして、自分自身の内面で起こる争いや、それをないものにして自分が自分から離れようとしたり、ずっと不安や疑心暗鬼が続くといった反応が起きることがあるものです(これも過去に習得した防衛的適応策)。

新たな修正的体験や心理療法によって、それらの反応が和らいだり、

内面の争いを共に整理し、自分が自分の内面と仲良くなる作業をしていきます。

自分が自分の内面といいお付き合いができるようになってく方法を一緒に探して、繰り返して、共に練習していきます。

それは自身の自律神経系の調整にも役立ちますし、安定した愛着を自身の中に獲得していく作業でもあります。

親子の間で愛着(愛情のやり取り)に傷つきがある影響で、それが現在の人間関係や夫婦関係に派生していたとしても、

新たな修正的体験やそういった心理療法によって、安定した愛着の感覚を新たに自分に獲得することで、癒され、変わることもあるのです。

最近、「トラウマによる解離からの回復ー断片化されたわたしたちを癒す(国書刊行舎)」(ジェニーナフィッシャー著浅井咲子訳)という書籍をを読み返しているのですが、そこの一説をお借りして紹介させていただきますね。

子どものころというのはいわば主養育者が絶大なる支配権を握り、苦痛も喜びももたらすことができる影響力を持っています。しかし大人になると、苦痛をもたらすものから逃れられたり信頼するかしないかを様子見したり、境界線を引きながら関係を続けたりする操作が可能になります。

セラピーに来た人々はこの操作を新たに習得していかなくてはなりません。トラウマの癒しとは、犠牲者としてではなく、生き残ったことに注目し、恐怖ではなく温かく喜びのある感情を身体で感じることができるようになることです。

うんうん。

温かさや喜びやワクワクや嬉しさ身体で感じることができるように、生きる実感を少しでも味わえるように一緒に少しづつでも進んでまいりましょうね。

津田沼心理カウンセリングRenew澤田忍