恋愛・夫婦関係の悩みー愛着のパターンと発達

愛着障害
愛着について

愛着(あいちゃく)とは、親(養育者)と子の絆であり、結びつきのことです。

結びつきと繋がり・絆は、良くも悪くも、それは目に見えない、個人の内面で感じる「人と共にいて安心」という「感覚」がとても大切で、人間関係の基盤となります。

そしてその上で発達し成長し人間関係を構築するうえでのテンプレートとなります。

 

どのように親と子の愛着のパターン・テンプレ―トの基盤が作られていくかというと、

それは新生児・乳幼児期においての赤ちゃんと親との関係から始まるといわれていることが、心理学としては定説でしたが、

近年トラウマと記憶や胎生期における研究が進められるにつれ、
愛着パターンのテンプレートは、実は私たちが、母親の子宮内で成長する胎児である過程から作られることがわかっています。

と、いうのも、母体と胎児は一心同体であり、母親の神経システムは胎児にそのまま同調(リズムを合わせることを)しているためです。

胎児である時期は人が人として形作られ、生まれるための準備期間です。脳も身体も作られていきます。

 

 

そして、誕生し新生児・乳幼児期~幼少期の発達過程においては、子は母(養育者)の援助がないと生きていけません。

そこで子と母(養育者)との情緒的・身体的なコミュニケーションが愛着に関わる脳の発達にとても影響してきます。

愛着・発達上にトラウマがあると

発達過程においての虐待はもちろん、事故やケガ・手術等の逆境的体験は、そこには親(養育者)との関わりの影響も大きく関係します。

それは、今現在抱える悩みや苦しみ・パターンのルーツとなっている場合があるのです。

私たちは、新生児・乳幼時期間においての母子間のコミュニケーションについて記憶を想起させることはできませんが、実は身体記憶として(自律神経系への影響!)無意識下に格納されているものです。

身体記憶と自律神経系

身体記憶は、感覚器官(目・耳・皮膚など)を通じて、その物事を見分け識別する働きをする際、自分自身の感情の動きや動作、身体の反応や感覚として出現します。

それは自律神経系の働きのパターンでもあります。

愛着・発達にトラウマがあると、そういった自覚しない自律神経系の働きから、今のご自身の身体反応や感情・防衛・行動のパターンに影響し、

現在の恋愛や夫婦関係、人間関係の悩みとしても表れてくることもありますし、理由のわからない、身体症状や感情、心因反応としても表れたりします。

浮気癖、なぜか一緒にいても安心しない、パートナーの言うことや行動疑ってしまう、なぜか喧嘩を売ってしまう、離れたくなる、依存したくなるのもそういった愛着トラウマの影響もありますね。

 

回復へ向けて

愛着にトラウマがある、愛着障害がある、発達上の逆境体験があるからといって、恨み、苦しみ続けることはありません。

私たちの脳・神経には「可塑性(かそせい)」と呼ばれる、日々変化していく働きがあります。

古いテンプレートから新しいテンプレートへと修正していくことが可能なのです。

日常において、安定した他者との関係構築の経験、安心で繋がりあるコミュニケーションは、それら自律神経系のパターンを修正し、癒しをもたらしますし、

心理療法などによっても、あなたの中にある健全な愛情による繋がりの感覚を見つけ、新たに育み修正していくことも可能なのです。

 

津田沼心理カウンセリングRenewでの心理療法では、こころとからだの状況を共にゆったりと、丁寧に観察しながら、自律神経系の調整の崩れをセラピストとともにエクササイズを行うなどし、

調整を図り(協働調整)、自己調整力を引き出すとともに、安定した愛着と安心の基盤が形作られるようようお手伝いしていきます。