今を経験していくこと

ソマティックエクスペリエンシング

だいぶブログ更新がご無沙汰になってしまい。もう、11月。

秋も日に日に深まり、ここ津田沼の木々たちも紅葉へと様変わりしています。

寒さも増し、暖かい飲み物がさらにおいしいと感じる今日このごろです。

ソマティックエクスペリエンシング療法に関わること6年ほどになりますが、

こうして日々、自分の体で感じる経験がより身に染み、「生きている」ということを以前よりも実感で来ている自分に気づきます。

ソマティックエクスペリエンシング®(SE)療法は、こころとからだをつなぐセラピーと言われています。

「こころとからだを切り離さなければ、そのトラウマ的出来事を乗り越えることができなかった」

こういったトラウマ的出来事はあまり遭遇したり経験したくはないものです。

しかし、遭遇してしまった以上、経験してしまった以上、それを切り抜けなければいけない。

こころとからだを切り離すということは、生きるためのすべの一つです。

出来事が終わっても

心残りがあり思考が止まらない、現実感が乏しい、感情が乱される、心と体が切り離されたように感じる、

ぐったりと体が動かない、罪悪感・怒り感情・自己批判や不安感に押しつぶされそうだ・悪夢を見る・見るもの嗅ぐものなどの刺激で苦痛な過去が自然に思い出されてしまう、落ち着かずに何かせずにいられない

こういった症状は

それだけ、継続的な、もしくは衝撃の大きいストレスや負荷が、こころ・からだかかっている証拠です。

自分で「トラウマ」だという認識はしていなくとも・・・。

そんな症状の真っただ中にいるときは、

「今・目の前にある現実」に気づきづらくなります。

秋の空気の冷たさや空気感・匂い

紅葉

今を生きる実感。



複雑性PTSDの診断を医師から受け、こちらに継続的にセラピーを受けてくださっているクライアントさんが、

セッション中に

「ここ数年はずっと過去のことに意識が向きそれに自分のエネルギーを注いできたことに気づきました。最近は旅行を楽しみたい。その土地の匂いや建築物をこの目で見てその美しさを経験したい。」

という言葉が、印象として残っています。

私もクライアントさんのそういった変容や気づきのフィードバックが学びとなっています。

そして、ソマティックエクスペリエンシング療法などについて書かれているブログを一つ紹介。
この方のブログ、文章も内容も素晴らしいです。勉強にさせていただいています。

「生きている実感が希薄な人への処方箋ーソマティックエクスペリエンシングが必要な理由」ー
ブログーいつも空が見えるから より
https://yumemana.com/labs/somatic-experience/#


私たちの脳はからだは、自然と無自覚に過去ストレスになった出来事や心残りの出来事に意識が向くもので、それは癒しには必要で当然のことです。

しかし同時に癒しの方法がわからないと、その渦から抜け出すことができません。

悩みは解決してすっきりして生活していきたいものですので、どうにかその糸口を見つけようと渦中にい続けなければならないと思い込むこともあります。

結果、症状が悪化したり苦しくなりすぎたりします。

反面、悩みを抱えたまま生きることができるってすごいことです。

ここ千葉は大型の台風や豪雨による自然災害が襲い、物理的にも経済的にも、社会的にもそして、心身ともに大きな負荷のかかるそんな夏~秋でした。

どうか一日も早い復興を、そして心身の健やかさと回復力が発揮されますように。

トラウマ症状、自律神経系の乱れにより生活が難しい場合など回復に向けお手伝いが可能です。

ご連絡お待ちしています。

そして日々の出会いに感謝。

津田沼心理カウンセリングRenew澤田忍

 

追記:

からだの感覚を感じることが怖い、こころとからだがつながることに恐れのあるクライアントさんも多くいらっしゃいますし、

逆に、感じすぎて苦痛である方もいます。

トラウマの経験のある人には当然の症状です。無理なセッションはせず、安全にそしてクライアントさんの状況と相談しながらセッションを進めていきます。